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子どもが自分で注文できる。佐々店のやさしいランチ|長崎ローカルチェーンの希望「牛右衛門」ぜんぶ巡る vol.2

1 日前
読了時間: 7分
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佐々店に来た

昭和生まれの筆者が、令和になっても「良い」と感じる長崎のレストランチェーン『牛右衛門(ぎゅうえもん)』。そんな牛右衛門を一軒一軒めぐり、お店の雰囲気と料理の味を噛みしめていく記録です。


暇を持て余した祝日。子どもたちにリクエストされ、お隣の佐々町にある「でんでんパーク」でしこたま遊んだ。すっかりお腹が空いたわたしの脳裏に浮かんだのは、あの赤い看板だった。


1998(平成10)年オープンの“ファミリーレストラン”

佐々店写真
牛右衛門|佐々店。建物の色がやわらかい

「なんて、やわらかい牛右衛門でしょう」。


牛右衛門 佐々店の建物を見て真っ先にそう思った。なんだか全体的に色が淡くて目に優しい。特に驚いたのは、ファサード看板とバリアフリー通路の日よけの色に緑が使われていること。サインポールは牛右衛門のイメージカラーの(だと勝手に思っている)赤だったので、余計にギャップを感じた。


佐々店写真
「これぞ牛右衛門!」な赤い看板。平成を頑張って駆け抜けた色の褪せ方をしている。「安い!おいしい!」のフレーズがまっすぐでよい

「緑だなぁ……」と思いながらファサード看板をよく見てみると、RESTAURANTの前に“FAMILY”の文字が入っている! これは、大塔店では見られなかった表記だ。


佐々店写真
”FAMILY RESTAURANT”と記されている

なぜ佐々店に“FAMILY”が刻印されているのかはわからないけれど、「佐々町らしいなぁ」と思わず感じてしまった。なぜかというと、この町に移住した方々から「子育てしやすいまち」という言葉を取材のたび耳にしていたからだった。


佐々町はいわば、佐世保市のベッドタウン的存在でもある。高速道路が通ってからというものの他県へのアクセスもよく、学校などの教育施設や自然もあり、Uターンなどの移住者が増えているという。


そんなおおらかさを感じるからだろうか、ときどき、佐々町に子連れでふらっと出掛けたくなるのは。


「ママ、魚がいっぱいいるよ」。子どもたちは駐車場のフェンスの下をのぞき込んでいる。真下の川で魚が泳いでいた。


満足するまでしばらく観察して、子らの手を引いて店内へ入った。


佐々店写真
駐車場を照らすオシャレな街頭。「雨に唄えば」がここで実現できる

内装もやわらかい

自動ドアをくぐると、お口を肉モードにしてくれるシズル感たっぷりの写真が出迎えてくれた。


佐々店写真
寝室に飾りたい。毎朝見て生きる活力をもらえそうだ

そして「Gyuemon」と書かれた表札には「SINCE1998」の文字が入っている。完全に佐々店オリジナル仕様じゃないか。シビれる。どの角度から見てもピカピカで、丁寧に磨かれているのがわかる。


佐々店写真
1998(平成10)年にオープン

ランチのピークは過ぎていたため、店内にはゆったりとした空気が流れていた。窓側の席を案内されたので、子どもたちと向かいあって座り、メニューを手に取った。


佐々店写真
内装も外観と同じくやわらかい

大塔店と同じく、子連れにもうれしいお座敷がある。見渡すと長崎各地をモチーフとしたような絵や写真がたくさん飾られている。写真右側に見えるのは、鹿町町にあるつつじの名所「長串山公園」を描いたものだろう


佐々店写真
せっかくなのでお冷のグラスも記録します。大塔店と同じでした(画像は大塔店のもの)

今回は子どもたちも一緒なので「おこさまめにゅー」も手に取る。ひらがなを覚えたばかりの子2が、「おいしいなまえはぎゅうえもん」をていねいに読み上げていた。


佐々店写真
子どもにも読めるようにしてある

子1は「おこさまカレー」(590円税抜)、子2は「おこさまうどん」(380円税抜)をチョイス。デザートのアイスは、さっき行った公園でセブンティーンアイスを食べてしまったので自粛するそうだ。えらいぞ。


佐々店写真
読みやすいから、子どもが自分で選んで、自分で注文できる。まさに外食体験だ

わたしはというと、すっかり腹ペコで、やはり肉モードになっていた。そのため、煮込みハンバーグを食べている自分を想像してしまう。けれどもなんだか物足りず、ダブルハンバーグの方に意識を持って行ってみたがトゥーマッチな気がして、なんとかコンボハンバーグに着地した。


佐々店写真
シングルでもダブルでもなく「+もう一皿」。

あえて中間を選んだ形である(あるある)。このコンボハンバーグ、メニュー名だけで内容が十分に伝わるのに、ちゃんとそれぞれ違う言い回しでPRしているからすごい。わたしはつい“贅沢な一皿”のフレーズに惹かれて海鮮グリルを選んだ。


料理を待つあいだ、子どもたちはおこさまセットのおもちゃでゴッコ遊びをしていた。世界観の作り込みが早くて、いつも本当に感心する。


海鮮グリルとハンバーグを贅沢にいただく(コーンも)

来た。


和食セットにしたものの、この一皿だけでも贅沢だ。


そして気がついた。これはとてもアメリカ的なメニューだと。海鮮と肉、そしてコーンが並ぶ場面といえばBBQ以外でおそらくないからだ。


佐々店写真
「ハンバーグ&海鮮グリル」(1,230円 税抜)

まずはハンバーグから実食。コクのあるデミグラスソースをまとった肉は、旨みたっぷりでジューシー。思っていたより肉肉しいなとメニューを見ると、牛肉100%とのこと。納得! 厳選したお肉を、毎日お店で手ごねする、“生”ハンバーグとのことだ。


佐々店写真
創業以来40年こだわり続けた味。うん、これダブルで食べてもよかった

次は“+もう一皿”の海鮮グリル。ホタテ貝のお皿に乗ったエビ、イカ、貝は、しっかりとしたガーリック味。レモンをキュッと絞って味変するのもいいですね。


佐々店写真
海鮮グリルは単品メニューにもある

……さて、見ておわかりだろうか。


ハンバーグ皿にも、海鮮グリルの皿にも、コーンがもりもりと盛ってあることに。コーン好きならこのセットは間違いないでしょう。


「ママ、コーン祭りだね!」とはしゃぐ子らのテーブルにはおこさまメニューがかわいく並んでいる。カレーには紙製のランチョンマットがついていた。


佐々店写真
子どもに人気のアニマルたちと食卓を囲めるデザイン
佐々店写真
レトロなうさぎ柄のスープカップ

子どもたちは10分足らずで完食し、お手洗いに行くと言って席を立った。わたしはコーンの多さに苦戦しながら、なんとか最後の一口を食べ終え、窓の外を眺めていた。緑の木と、何かの事務所らしき建物の裏側が見える。


帰ってきた子どもたちに「来て!」と呼ばれたのでのっそりと顔を出した。厨房の奥にいる猫の配膳ロボットが、ランチタイムの役目を終えて昼寝をしていた。モニターの顔は寝ていて、寝息が聞こえる。うわ、かわいい!と悶絶するも、スタッフさんの邪魔になるので、子らをテーブルに戻るように促した。


まだ、よし、じゃあ帰ろうか、とはならない。すまないが、わたしはデザートに移らせてもらおう。「みんなで分けるからね~」と前置きしたうえで、メニューを見て一目ぼれした「ストロベリーティアラ」(490円税抜)を注文した。


さっきの前置きはほとんど意味を成さなかった。


テーブルに運ばれてきた瞬間、1分後の未来が視えたよ。ティアラがすべて子らに食い尽くされてしまう未来がね。


佐々店写真
着いてすぐ子らに取り囲まれる。「せめて写真取らせて」と必死で制した

いちごはきれいになくなった。


このデザート、結論から言うとまた食べたいほどおいしかったんだけど。特に、バニラアイスとライスクリスピーの組み合わせが最高で。


「ちょっと子どもには早いんじゃないかなぁ」と牽制しながらも、ついニヤニヤしながら食べてしまったものだからロックオン対象に。わたしたぶん三口ぐらいしか食べていないぞ。


佐々店写真
グラノーラよりライトな食べ応え。たけど香ばしいザクザク感とアイスのクリーミーさが大結婚してるのよね

お会計をする。牛右衛門のレジ付近には、おこさま用のぬりえや風船が置かれていることが多い。佐々店も例外ではなく、子どもたちはそれぞれにお気に入りのカラーをもらって上機嫌だった。


車に乗ってエンジンをかける。牛右衛門のアイドルタイムはもう少し続きそうだ。わたしたちが帰りつくころにはきっと、ディナータイムの慌ただしさがやってくるにちがいない。


後部座席に座る子どもたちの顔をバックミラーでちらっと見ると、満腹で少し眠そうだ。


厨房で寝ていた猫ロボットと同じぐらいゆっくりさせてもらった気持ちで、やわらかい牛右衛門の駐車場をあとにした。


佐々店写真
眠くなったらこの看板を立てたい

【店舗情報】

牛右衛門 大塔店

長崎県北松浦郡佐々町沖田免78-1

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