【筥崎宮 あじさいまつり】紫陽花はなぜ色が変わる?どの部分が花?猛毒?
- リリー
- 2024年6月12日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年7月9日

梅雨。じめじめして寒いような、暑いような。温うどんにするか、ざるうどんにするか悩む季節ですね。気圧が下がって、気分が落ち込み気味。そんな時は!美しいものを見て気分リフレッシュ!今回は、福岡市東区にある筥崎宮の【あじさいまつり】に行ってきました。

入るとあたり一面カラフルな紫陽花!およそ1700坪の敷地に咲き競う約100品種、3500株のあじさいが楽しめます。小さいお子様からご年配の方、海外の観光客の方も多く見られました。
また、あじさい苑から徒歩5分のところにある筥崎宮神苑花庭園では、ユリとあじさいのコラボレーションが楽しめます。あじさい苑とはまた雰囲気が異なり、人が少なく、鳥の鳴き声が響くほどに静かで、庭園ならではのより趣のある落ち着いた空間を堪能できます。
紫陽花(あじさい)ってどんなお花?
紫陽花の原産地はなんと日本。 万葉集では、「言問はぬ 木すら紫陽花 諸弟らが 練の村戸に あざむかえけり」と詠われ、現代語訳すると、「物言わぬ木でさえ、紫陽花のように移り変わりやすい。諸弟らの巧みな言葉に、私は騙されてしまった。」と、色を変えながら枯れていく紫陽花の様を、ころころと言葉や態度を変える人に例えています。皮肉をお花に例えるなんて、なんと小洒落た文句。(※解釈に諸説あり)
実はそれ…花じゃない!
色鮮やかでボリューミーで華やかな花だという印象ですが、なんとみんなが思っている紫陽花の花。実はそれは花ではありません!!!
みんながお花だと思っているこの部分は実はガクなのです。本当のお花はこっち。

真ん中にある小さくて可愛らしい部分が「真花」と呼ばれる本当の紫陽花のお花の部分です。いつも綺麗だな〜と思って愛でていた部分はガクなんですね〜
七変化!なぜ色が変わるの?
紫陽花は、土が酸性かアルカリ性かで色が変わるのを知っていますか?
土が酸性だと青色、アルカリ性だとピンクの紫陽花が咲くのです。紫陽花には「アントシアニン」と呼ばれる色素が含まれており、この色素が紫陽花を発色させています。「アルミニウム」が多く含まれた酸性の土壌では、「アルミニウム」と「アントシアニン」色素が結合して紫陽花は青色になります。逆に土中のアルミニウムが少ないアルカリ性の土壌では、紫陽花は薄紅色やピンク色に近い色に変化します。白い紫陽花は、元々この「アントシアニン」が含まれていません。
お花って科学!
美しいものには棘がある (それは薔薇だけど)
こんなに美しい紫陽花ですが、紫陽花を食べたことによる食中毒がよく報告されているそうです。紫陽花の根・つぼみ・葉には、アミグダリンという物質が含まれており、中毒の原因と考えられています。食べてしまうと消化される途中で猛毒の青酸に変化し中毒症状を引き起こし、ふらつきや過呼吸・麻痺・痙攣・下痢や嘔吐など様々な症状が起こる可能性があります。お子様やペットとのお散歩の際は十分にご注意ください。紫陽花は見るもの。絶対に食べてはダメ。
言葉のない手紙
紫陽花の花言葉ってご存知ですか? 成長に合わせて自身の色を変化させていくことから「移り気」「浮気」など、ネガティブワードもありますが、「家族団欒」「団結」など、小さなお花が集まっている見た目から連想されるポジティブな花言葉が多いです。
また、色によっても変わります。 青は「辛抱強い愛情」、緑は「ひたむきな愛」、ピンクは「元気な女性」、白はどの色にも染まっていない洗練されたイメージから「一途な愛情」などという意味があります。
お花って言葉のない手紙のような感じがして素敵ですよね。

【筥崎宮 あじさいまつり】 は2024年6月30日(日)まで。
筥崎宮神苑花庭園では、1年を通して様々な季節の草花を楽しむことができます。
[年間スケジュール]
1月〜2月頃:冬牡丹
4月〜5月頃:春牡丹と芍薬
6月頃:百合と紫陽花
9月〜10月頃:リコリス
11月〜12頃:紅葉
皆様もぜひ四季に浸ってみてはいかがでしょうか。
【筥崎宮 あじさいまつり】
[期間] 2024年6月1日(土)~6月30日(日)
[開苑時間] 9:30~17:00 ※最終入場16:30
[入苑料] あじさい苑:300円 筥崎宮神苑花庭園:300円
[場所] 筥崎宮 福岡県福岡市東区箱崎1丁目22−1
[Instagram] https://www.instagram.com/hakozakigu.official/